預金者保護法 成立

 ああ、また悪法が成立してしまいました。え?何で悪法かって?消費者の選択肢を奪う法律が悪法じゃなくて何でしょうか……。
 この法律によって、銀行はカードを盗難された人の過失を証明しない限り補償する必要ができました。これから銀行はATMでも厳密な本人確認と、カードの引き出し限度額のさらなる縮小を迫られることになるでしょう。そうしないと、友達にカードを渡して現金を引き出させてから、銀行に行って「カードを盗まれた!現金が引き出されてる!補償しろ!!」って言う人が大量に出てきて銀行は倒産しますからね。しかも、補償額も増大し金利が上がる日はさらに遠のくこと間違いなしです。
 あまり外出をせず、貯蓄のためだけに銀行を使っている人はカードの引き出し限度額を限りなく小さくし、本人確認を厳密にする契約にしたいと思っているかもしれません。
 でも、日常的な買い物にも銀行のATMを利用する人は、引き出すのに手続きがたくさんあったり、時間がかかったりするのは嫌なはずです。引き出し限度額は、一日20万円程度にして盗難されたとき補償しなくてもいいから、今のシステムのまま引き出せるようにしたいと思っている人は多いはずです。
 盗難されて簡単に預金が引き出されたケースというのは、ほとんどが暗証番号の管理不足によるものです。暗証番号管理に自信のある人なら、カード引き出し限度額が小さければ盗難の補償はいらないから今のシステムのままでいいと言うはずです。多少暗証番号の桁数を増やすくらいはやってもいいけどね。4ケタはちょっと少ないよ……(引き出し限度額以上に引き出されたとしたら、銀行側の過失なので当然補償してもらうことになるけどね。)
 本来この法律は、偽造カードは補償というのが趣旨であったはずです。そして、盗難カード対策については利便性が低くてもかまわないからリスクがほとんどなく盗難被害も補償されるカードを要求されたら断れないという仕組みにするべきでした。しかし、この契約が義務化されたために、利便性を追求する人にとっては不便になるだけの法律です。
 理想としては
  • 本人確認が厳密でカード引き出しの手続きも大変だけど盗難によって被害が出たときは補償してくれるカード
  • 本人確認は暗証番号による簡単なものだけど盗難被害は補償してくれないカード
の2種類、そしてそれぞれに見合った引き出し限度額を設定できるという仕組みにするのがよいと思います。
社会・経済 > 社会 | comments (0) | trackbacks (4)

Comments

Comment Form

icons:

Trackbacks

被害、金融機関が原則補償 来年2月施行へ 偽造カード法が成立 | 転職支援・経営革命 ふゆう倶楽部 | 2005/08/04 21:15
 偽造・盗難キャッシュカードによる被害補償を、金融機関に義務付ける与党提出の預金者保護法(偽造カード法)が三日、参院本会議で可決、成立した。施行は来年二月の見通し。  偽造・盗難カードによる被害の急...
盗難等カード補償法成立で新「ビジネス」 | マイ・ラスト・ソング | 2005/08/06 08:25
◆かねて懸案であった「盗難等カード被害補償法」が本日参議院で可決、成立した。半年間の猶予期間を経て来年の2月に施行される。これで預金者保護としては一歩前進であって、われわれ預金者の立場としてはやれや...
偽造カード法成立 | 蠍(サソリ)の独り言 | 2005/08/07 06:02
 おはようございマース! 昨日、国会ではこんな法律が成立しました。    偽造カード法成立 金融機関が原則全額補償(産経新聞) 偽造・盗難キャッシュカードによる被害補償を、金融機関に義務付ける与党提...
重い過失の中身は? | ITニュース、ほか何でもあり。 | 2005/08/07 22:07
カード被害、預金者保護法が成立 過失立証、金融機関に (朝日新聞) - goo ニュース預金者に重過失がなければ補償。軽過失なら75%、過失なしは100%となっているが、一方で重過失なら「0」となっている。じゃ...